公開日: 2026.02.27
人材派遣から人材紹介への転職はおすすめ?年収・難易度・成功のコツを徹底解説
人材派遣から人材紹介への転職は、キャリアアップや年収向上を目指す人にとっておすすめできる選択肢です。
ビジネスモデルが異なるため不安を感じる人もいますが、派遣営業で培った調整力や現場理解は、人材紹介でも十分に通用します。
一方で、人材紹介は「毎月ゼロからの勝負」になりやすく、成果主義の色が強い世界です。そのため、仕事内容や評価制度の違いを理解せずに転職すると、ギャップを感じる可能性もあるでしょう。
本記事では、人材派遣から人材紹介への転職がおすすめといわれる理由、実際に感じる違い、年収の変化、後悔しない会社選びのポイントまでをわかりやすく解説します。
挑戦すべきか迷っている人も、まずは両者の違いを整理し、自分に合うキャリアの方向性を見極めていきましょう。
目次
人材派遣から人材紹介への転職がおすすめの理由

人材派遣から人材紹介への転職は、キャリアの質を高めたい人にとって有力な選択肢です。
ここでは、人材紹介へ移ることで得られるメリットやおすすめできる理由を解説します。
人数の維持に追われず、一人ひとりの決定に専念できる
人材派遣営業から人材紹介への転職は、「数」ではなく「質」で評価される働き方へシフトできます。
人材派遣では、企業の欠員補充やスタッフの人数管理など、数の維持が中心になるため、
「商材の価値を見出しにくい」「介在価値が薄い」と感じる人も多いです。
人材派遣と人材紹介の働き方の違い
- 派遣は「何人入れるか」という数の管理が重視されやすい
- 人材紹介は「誰を決定させるか」という質と難易度が評価される
- 求職者一人ひとりのキャリアや将来像に深く向き合う支援ができる
将来性を考えるなら、マッチングの質で勝負できる人材紹介は、最良の選択肢となります。
派遣で鍛えた「現場調整力」が即戦力になる
人材派遣営業で培った現場調整力は、人材紹介でもそのまま即戦力になります。
派遣営業は、企業とスタッフという異なる立場の間に立ち、条件交渉やトラブル対応をおこなう仕事です。
派遣経験が紹介で活きるポイント
- 企業側の採用ニーズと現場の実情を理解した提案ができる
- 早期離職につながるリスクを経験から判断できる
- 双方の立場を踏まえた交渉やフォローができる
人材紹介は派遣営業と仕事の本質が似ているため、相性が良い転職先といえます。
全くの未経験業界へ飛び込むよりも、これまでのキャリアを活かしてスムーズに活躍の場を広げられるでしょう。
人事・経営に踏み込む「専門性」が手に入る
人材紹介へ転職すると、人事や経営課題に踏み込む専門性を身につけられます。
人材派遣が短期的な人員確保を支える側面が強いのに対し、人材紹介は企業の中長期的な採用戦略や事業成長に直結するためです。
人材紹介で身につく専門性
- 求職者の中長期的なキャリア設計に伴走するカウンセリング力
- 企業の経営方針や組織課題を踏まえた提案力
- 特定業界・職種に特化したエージェントとしての市場価値
人材紹介への転職は、自分自身の将来価値を大きく高めるキャリアパスになるでしょう。
人材派遣から人材紹介への転職で感じる違い

人材派遣と人材紹介では、ビジネスモデルや求められる役割が異なります。
ここでは、実際に転職した場合に感じやすい具体的な違いを深掘りしてみましょう。
積み上げがなくなり、毎月ゼロからの勝負になる
人材派遣から人材紹介への転職では、売上構造が変わり、毎月ゼロから成果をつくる営業スタイルになります。
人材紹介は、求職者の入社が決定した時点で初めて手数料が発生するフロー型のモデルであり、成約ごとにリセットされるためです。
紹介営業でゼロからの勝負になる具体的な状況
- 先月3件成約しても、今月はまだ0件という状態から始まる
- 選考が長期化すると、売上見込みが突然消えることがある
- 内定辞退が出れば、その月の目標達成が一気に遠のく
- 常に新規の求人開拓と求職者面談を並行して回し続ける必要がある
人材業界の中でも、人材紹介は成果主義の色が強い領域といえます。
安定的な積み上げよりも、毎月結果を出す営業スタイルへシフトする覚悟が必要です。
「御用聞き」を卒業し「導く力」が試される
人材派遣から人材紹介への転職では、「紹介する人」から「合格させる人」へ役割が変わります。
人材派遣の多くは職場見学を経て比較的スムーズに決定しますが、人材紹介は厳しい書類選考や複数回の面接を突破させる力が必要なためです。
紹介営業で導く力が問われる場面
- 求職者が自分の強みを説明できない状態から言語化まで伴走する
- 面接で落ち続ける理由を分析し、改善策を具体的に示す
- 企業の評価ポイントを逆算して職務経歴書を設計する
- 内定が出ても迷っている候補者に、キャリア視点で決断を促す
自身の働き方を「調整役」から「伴走者」へとアップデートできると、市場価値の高いキャリアアドバイザーとして評価されるようになるでしょう。
労働法だけでなく、企業の経営課題への理解が必須になる
人材派遣から人材紹介への転職では、現場対応中心の営業から、企業の経営課題を扱う営業へと役割が変わります。
派遣営業はスタッフの管理が主務となりますが、紹介は企業の成長を左右する人材を扱うためです。
紹介営業で経営視点が求められる具体的な場面
- 「なぜ今このポジションを採用するのか」を経営背景から理解する
- 事業拡大や新規プロジェクトに伴う人材ニーズを読み取る
- 競合他社との採用競争を踏まえた戦略を設計する
- 単なる欠員補充ではなく、組織の方向性に合う人材を提案する
人材派遣から人材紹介への転職は、営業スキルを横展開するだけではありません。
経営層に近い視点で事業成長を支援する経験は、将来のキャリアを切り拓く武器になるでしょう。
人材派遣から人材紹介への転職で「後悔しない会社」を選ぶポイント

人材紹介会社はビジネスモデルや評価制度によって働き方も変わってきます。
ここでは、転職後に後悔しないための会社選びのポイントをみていきましょう。
業務範囲で選ぶ|「両面型」か「分業型」か
後悔しない転職のためには、一人が企業と求職者の双方を担当する「両面型」か、役割を分担する「分業型」か、自分に合うスタイルを見極めることが重要です。
業務の進め方によって、介在価値の出し方や日々のスキルの磨き方が大きく異なるためです。
両面型と分業型の違いを以下にまとめました。
| 項目 | 両面型(一気通貫型) | 分業型(RA/CA分離型) |
|---|---|---|
| 担当範囲 | 1人で企業・求職者の双方を担当 | 企業担当(RA)と求職者担当(CA)で分業 |
| 企業との関係 | 経営背景や採用方針まで直接ヒアリング可能 | 企業情報はRA経由で共有される |
| マッチング精度 | 解像度が高く、質重視の提案が可能 | 数とスピード重視になりやすい |
| 向いてる人 | 数字の量よりも「支援の質」を重視し、深く向き合いたい人 | 幅広い求人を扱いたい人や、特定の業務に専念したい人 |
| キャリアパス | 専門性を深める方向に伸びやすい | 管理職・マネジメント職への道も広い |
自分が「支援の質を深めたいのか」「決定数を積み上げたいのか」を整理して選ぶと、入社後の活躍に直結します。
専門性で選ぶ|「総合型」か「特化型」か
人材業界での転職先を選ぶ際は、広範な求人を扱う「総合型」か、特定の分野を深掘りする「特化型」か、目指すキャリアに合わせて絞り込むことが大切です。
総合型と特化型では、扱う求人の種類、企業との関係性、営業としての成長環境が異なります。
総合型と特化型の特徴は、以下のとおりです。
| 項目 | 総合型エージェント | 特化型エージェント |
|---|---|---|
| 取り扱い領域 | 業界・職種問わず幅広い | IT・コンサル・医療など特定領域 |
| 企業との関係 | 大手企業との取引が多い | 特定業界と深いパイプを持つ |
| 営業スタイル | スピード感・決定数重視 | 精度・専門性重視 |
| 年収の伸び方 | 決定数次第で早期に伸びやすい | 単価が高く、専門性次第で大きく伸びる |
| 向いている人 | 幅広い業界への提案力を身につけたい、効率重視派の人 | 派遣時代の担当業界の知識を「専門性」に変えたい人 |
人材業界転職ルートとして紹介を選ぶ場合、総合型と特化型に優劣はありません。
自分の経験と将来目指すキャリアに合わせて選ぶことが重要です。
【年代・経験別】人材派遣から人材紹介への転職難易度は?
人材派遣から人材紹介への転職難易度は、年代や経験によって異なるのが特徴です。
ここでは、20代・30代それぞれの傾向と求められるポイントを解説します。
20代|ポテンシャルと成長意欲が武器になる
20代での人材派遣から人材紹介への転職は、比較的転職しやすい年代といえます。
人材業界では、若手には即戦力の完成度よりも伸びしろや成長意欲が重視される傾向があるためです。
20代が評価されやすいポイント
- 派遣の現場でスタッフや企業と丁寧に関係構築してきた経験
- 数字を追う営業活動の中で培った行動量
- フィードバックを素直に吸収できる柔軟性
- 未経験領域にも前向きに挑戦できる姿勢
専門スキルがなくても、目の前の人に向き合ってきた経験はエージェントとして不可欠な資質とみなされます。
しかし、成長意欲が見えない場合は評価されにくいため、自身の経験をどう活かすかを明確にすることが重要です。
30代|マネジメント経験や「特定業界への知見」が問われる
30代で人材紹介への転職を目指す際は、即戦力として貢献できる具体的な経験や専門性が求められます。
30代では、ポテンシャルよりも即戦力性が重視されるためです。
30代で評価される具体的な経験
- 新規開拓を含む企業対応と求職者対応の両面経験
- 部下育成やマネジメントの実績
- 特定業界(IT、製造、医療など)への深い知見
- トラブル対応や交渉を通じて磨いた調整力
- 求職者の本音を引き出すヒアリング力
派遣営業で培った人の話をしっかり聞く力や法人対応力は、人材紹介でも高いマッチング精度につながります。
経験が整理できていれば、人材派遣から人材紹介への転職は決して難しいルートではありません。
人材派遣から人材紹介への転職を成功させるポイント

人材派遣で培った経験は、人材紹介への転職で十分に活かせます。
ここでは、選考を突破し成功につなげるための具体的なポイントをみていきましょう。
企業と求職者「両面」の経験を即戦力としてアピールする
人材派遣での両面経験は、人材紹介でも即戦力として評価されます。
人材紹介は企業と求職者双方を深く理解し、最適なマッチングをおこなう仕事のためです。
派遣営業で両面を担当している人は、すでに同じ構造の仕事を経験しています。
両面経験を具体的に伝える例は、以下のとおりです。
| 派遣営業での経験 | 人材紹介でのアピールポイント |
|---|---|
| 新規開拓で月5社へアプローチし、3社と成約 | 企業の採用ニーズをゼロから掘り起こす営業力 |
| 欠員理由をヒアリングし、2日以内に提案 | 課題に対するスピード感のあるマッチング能力 |
| 本音を深掘りする面談で早期離職を防止 | 求職者の定着性を見極めるカウンセリング力 |
| 月10名以上のスタッフフォローを実施 | 企業・求職者双方との長期的な関係構築力 |
面接では「両面経験があります」ではなく、「何社・何名・どの成果か」まで具体化することが転職成功のポイントといえます。
トラブル対応を「高度な交渉力」と言い換える
派遣営業として日常的におこなっているトラブル対応は、紹介業で求められる「高度な交渉力」そのものです。
人材紹介は、年収条件や入社時期などの調整をおこないますが、派遣営業の折衝経験を、そのまま活かせます。
交渉力として伝えられる具体例は、以下のとおりです。
| 人材派遣営業での経験 | 人材紹介でのアピールポイント |
|---|---|
| 時給1,450円→1,520円への改定交渉 | 候補者の市場価値に基づいた年収交渉力 |
| 勤務時間短縮を提案し、契約を継続 | 双方の妥協点を見出す柔軟な条件調整力 |
| クレーム発生時に即日訪問し、対策を提示 | 予期せぬ事態でも信頼を維持する折衝能力 |
| 退職希望者と面談し、条件改善で継続 | 入社辞退や早期離職を防ぐ引き留め・調整力 |
「どんな状況で、どう交渉し、どんな結果になったか」のプロセスを具体的に伝えられると、人材紹介業でも確実に成果を出せる人物だと評価されます。
双方の真意を汲み取る「聞く力」を強調する
人材紹介の成果において、最も大きな差がつくのは聞く力の質です。
企業の求人票には本当の課題が隠れており、求職者の退職理由も表面的な言葉だけでは測れません。
聞く力を具体化した例は、以下のとおりです。
| 人材派遣での具体的な行動 | 人材紹介でのアピールポイント |
|---|---|
| 人手不足」の裏にある離職理由を深掘り | 企業の潜在的な組織課題を特定する力 |
| 「環境が合わない」というスタッフの本音を整理 | 候補者の真の転職動機を言語化する力 |
| 希望を3段階に分解して優先順位を明確化 | 迷っている候補者の意思決定を促す力 |
| 面談時間を増やし、ミスマッチ率を改善 | 精度にこだわった高品質なカウンセリング |
「課題をどこまで掘り下げ、どう道筋を立て、どんな変化を生み出したか」をアピールできれば、組織の成長と個人の歩みを支える人材のプロとして、確かな信頼を得られます。
人材派遣から人材紹介への転職で年収はどう変わるか
人材派遣から人材紹介へ転職すると、年収の上限は高くなります。
人材派遣営業は担当スタッフ数に応じて売上が積み上がる安定型です。
人材サービス業界の営業全体の平均年収は約414.8万円で、300万〜400万円台が中心とされています。
人材紹介は、1件の成約に対して年収の約30〜35%が手数料となる成果報酬型です。
1件あたりの単価が高いため、成約数によって年収が大きく変動します。
今の営業スキルを活かして年収の天井を突破したいなら、人材紹介への転職は市場価値を報酬に変える有力な選択肢です。
(参考:doda「営業職の平均年収データ」)
人材派遣から人材紹介への転職に関するよくある質問
ここでは、人材派遣から人材紹介への転職を考える人が感じやすい疑問に回答します。
人材派遣営業は離職率が高いですが、人材紹介へ移れば楽しさは変わりますか?
仕事の楽しさの「質」は変わる可能性があります。
人材派遣営業は日々の対応や管理業務が中心になりやすい一方、人材紹介は企業の採用と求職者の転職を成立させる仕事です。
楽しさが変わる可能性のあるポイントは、以下が挙げられます。
- 正社員採用という成果に直接関われる
- 求職者の人生の転機を支援できる
- 内定獲得までのプロセスに深く関与できる
人材業界でどのようなキャリアパスを目指すかが判断軸となるでしょう。
市場価値を高めるために必要なスキルはありますか?
人材派遣営業の経験を、「専門性」に変えることが重要です。
人材紹介では、ヒアリング力や交渉力に加え、業界理解や採用背景の把握が求められます。
営業経験だけでは差別化できません。
意識すべきポイントは、以下のとおりです。
- 担当業界を専門領域として深掘りする
- 成約数や達成率を数値で整理する
- 条件調整経験を交渉力として言語化する
人材派遣営業の市場価値は、経験の量ではなく専門性の質で決まります。
転職を機に、自分の強みを明確にすることが重要です。
人材派遣の経験は武器になる!人材紹介で理想のキャリアを切り拓こう
人材派遣営業として企業対応やスタッフ支援をおこなってきた経験は、人材業界の中でも確かな強みになります。
しかし、人材紹介に行くべきかどうかはすぐに決める必要はありません。
大切なのは、自分のキャリアパスをどう描きたいのかを整理することです。
一人で整理するのが難しいと感じた場合は、エージェントに相談してみるのも良いでしょう。
とくに、ひとキャリのように相談から利用できるサービスであれば、転職前提ではなく、今の状況を客観的に見つめ直す機会になります。
これまで積み上げてきた経験をどう活かすかを考えること自体が、次のキャリアにつながるでしょう。




