社員がどんどん辞めていく、、、離職を防止する方法とは?成長中のベンチャー人事必見!離職の原因と対策を徹底解説!

ベンチャー企業の急成長を支えるのは何より”人材”です。優秀な人材を確保し、定着させることなくしては事業の継続的な発展は望めません。しかし、成長過程においては、社員の入れ替わりが激しく、人材の流出に頭を悩ませることも多いのが実情です。

社員がどんどん辞めていく状況に直面すれば、採用コストの増大はもちろん、ノウハウの継承が図れず、生産性低下や企業イメージの失墜にもつながりかねません。さらに残された社員のモチベーションにも悪影響を及ぼし、事業の足を重くしてしまう恐れがあります。

しかし、社員の離職理由を冷静に分析し、適切な対策を立てることで、離職は防げるはずです。

本記事では、ベンチャー企業の人事担当者向けに、離職の原因と具体的な対処法を徹底解説します。
ぜひご覧ください。

なぜ社員は離職するのか?

社員が離職を選ぶ主な理由は大きく分けて「労働環境」「キャリア形成」「報酬や福利厚生」の3つの側面で不満を抱くためです。ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

労働環境の問題

・長時間残業や土日出勤が常態化し、ワークライフバランスが保てない。 

・上司や同僚とのコミュニケーション不足により、孤立感や不満を募らせる。

・パワーハラスメント、マタニティハラスメントなど、嫌がらせやいじめを受ける

・人間関係が希薄で、チームワークが取れていない職場環境 ・将来のキャリアビジョンが描けず、仕事へのモチベーションが保てない。

このように、劣悪な労働環境が社員の心身を蝕み、離職を選択させる大きな要因となっています。

キャリア形成の問題

・自分の適性と合っていない仕事に就いている

・能力や資格に見合った処遇がされていない

・昇進の機会が乏しく、将来が見通せずキャリア不安を抱える

・スキルアップのための研修制度が不十分で成長機会がない

・仕事にやりがいや意義を感じられず、モチベーションが保てない

将来の見通しが立たず、キャリアアップの機会に恵まれなければ、同じ組織で前向きに働き続けることは難しいでしょう。ベンチャー企業は担当する業務範囲が広く、人事担当者が気をつけないと業務内容のミスマッチが起きる可能性があります。

報酬や福利厚生の問題

・給与水準が同業他社と比べて低すぎる

・賞与や退職金など、各種手当てが支給されていない

・社会保険や健康診断の加入条件が厳しすぎる

・有給休暇の取得が難しく、休暇制度やリフレッシュ休暇がない

・社員食堂やスポーツジムなど、福利厚生施設が整っていない

 このように、待遇や報酬への不満は、やる気が失せ、離職を選ばざるを得ない状況につながります。

離職の原因3選

上記の理由から、社員が実際に離職を選ぶ最たる典型的な3つのケースがあります。

ブラック企業的な劣悪な労働環境

サービス残業が当たり前で、朝から夜遅くまでの長時間労働を強いられる。上司からのパワハラが横行し、メンタルヘルスを損なう社員も後を絶たない。安全配慮義務を怠り、危険な職場環境に曝されるケースも少なくありません。こうした劣悪で耐え難い労働環境が、最大の離職理由となっているのが実情です。

キャリアアップへの将来が見えない

いくら頑張っても昇進・昇格のチャンスがなく、キャリアアップの機会がない。研修制度や資格取得支援制度が整っていないため、スキルアップできず将来が見通せない。このような焦りと不安は、転職を選択する社員を増加させる原因になります。周囲が転職を選ぶと、退職の連鎖が止まらないという悪循環にもつながります。

報酬や待遇面での大きな不満

同業他社からの転職組が多いベンチャー企業では、給与水準の格差などがあり、報酬面での不満が大きい。賞与や退職金はおろか、各種手当ても支給されていない。休暇取得も難しく、福利厚生面での待遇が非常に悪いなど、金銭的側面での不満が最大の離職理由となっている例が多数見られます。

人事担当者としてできること:具体的な対策3選

それでは、人事担当者として離職率を下げるための具体的な対策はあるのでしょうか。社員の離職理由を踏まえると、ベンチャー企業の人事担当者としては、大きくは以下の3つの対策が求められます。明日から取り組めるように具体的なタスクに落とし込んで説明します。

適切な労働環境の整備

・残業時間の適正管理、勤務インターバル制度の導入

・職場におけるハラスメント防止対策(相談窓口設置、ハラスメント研修の定期実施)

・上長のマネジメント力向上のための研修プログラムを実施

・社員の悩み相談窓口の設置と、定期的な個別面談の実施

・新しいオフィス設計による快適な職場環境の整備

キャリア形成支援の強化

・適性検査やキャリアカウンセリングによる適職のマッチングと適材適所の人員配置

・階層別研修や資格取得支援制度などのスキル向上プログラムの整備

・ジョブローテーションによる多面的な経験の提供

・キャリアパスの明確な設定と、それらの社内への明示

・昇進・昇格の公平な評価基準の明文化と、公正な運用

適正な報酬制度と福利厚生の構築

・同業他社や業界平均と比較した上での適正な給与水準の設定

・賞与、退職金、各種手当て(住宅・家族・通勤手当など)の支給制度の整備

・社会保険や財形貯蓄制度などの整備・拡充

・リフレッシュ休暇制度の新設、そして産休・育休の取得促進

導入しやすい施策から取り組むのがよいでしょう。

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離職を防止することの効果

社員の離職を防ぎ、人材定着を実現することで、ベンチャー企業は以下のようなメリットが期待できます。

・優秀な人材の確保と長期的な定着により、事業の継続的な成長が可能に ベンチャーの急成長期に欠かせない人的資源を失うことなく、安定的な事業運営ができる

・人材の入れ替わりが少ないため、企業の知的資産が社内に残り、技術力の向上が図れる。

・新卒・中途採用に係る募集広告費、面接官人件費、新人研修費などの採用コストが抑えられる。

・チームワークが向上し、生産性も大きく向上します。長くメンバーが在籍することで、相互の信頼関係が構築でき、業務の効率化が期待できる。

・社員満足度が高まり、優秀な人材をさらに呼び込める好循環に 離職が少なく働きやすい環境であると、社会的な企業イメージも高まり、人材確保の好循環が生まれる。

このように、人材定着を実現することで、ベンチャー企業の成長は加速度的に高まることが期待できるのです。優秀な人材こそが最大の経営資源であり、人材重視の姿勢が事業の命運を左右するといっても過言ではありません。

社員が離職しない会社とは?

では、社員の定着率が極めて高く、誰もが長く勤め続けられる魅力的な企業とはどのような会社なのでしょうか。そうした企業には以下の特徴があると考えられます。

・適正な労働時間管理と休暇取得の促進

・キャリア開発のための研修制度が整備されている

・昇進・昇格の基準が明確で公平性が担保されている

・上長と部下の信頼関係が構築され、コミュニケーションが活発

・会社の事業ビジョンが明確で、社員にもそのビジョンが共有されている

・在宅勤務やフレックスなど、柔軟な働き方が認められている

・ハラスメントがなく、社内の人間関係が良好

つまり、人材育成を重視し、社員一人ひとりを大切にする企業風土が、離職防止と人材定着の前提となっているのです。単に働きやすい環境を整備するだけでなく、公正な評価制度を設け、キャリア支援を行うことで、社員のモチベーションを維持・向上させることが何より肝心です。

さいごに

ベンチャー企業において、優秀な人材の確保と定着は極めて重要な経営課題です。

社員の離職は、採用コストの増大や技術力の流出、生産性の低下など、事業運営に大きな支障をきたします。さらに残された社員のモチベーション低下にもつながりかねません。しかし、離職の原因を冷静に分析し、一つひとつ適切な対策を講じていけば、人材の定着は十分に可能です。

そのためには、人事担当者が、社員の本音の声に耳を傾け、離職の背景にある課題を真剣に受け止める姿勢が不可欠です。社員一人ひとりを大切にし、キャリア形成を支援する企業風土を築くことこそが、人材定着の秘訣なのです。

そうした姿勢こそが、ベンチャー企業の持続的な成長を支える源泉となり、優秀な人材を呼び込む最大の武器となるはずです。この記事を読んだ皆さんの会社が、一層の飛躍を遂げるよう願っています。

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この記事を書いた人

"人から、明るく"をスローガンに人材HR業界のことを幅広く発信。人材業界or人事職出身者で構成された編集部メンバーが、業界のリアルをお届けします。

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