公開日: 2024.05.24
キャリアコンサルタントの難易度は?合格率や勉強時間を解説します
キャリアコンサルタント試験の難易度は、合格率が60%程度を推移していることから、しっかり勉強すれば、難しくない試験と言えるでしょう。
しかし、年によっては、40%程まで合格率が低下することもあるので、しっかりとした対策が必要です。
そのためこの記事では、過去の試験結果のデータから難易度の解説や勉強時間、資格取得のメリットを解説しています。
初めてキャリアコンサルタント試験を受ける人にとって役立つ情報を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
・キャリアコンサルタント試験とは
・キャリアコンサルタント試験の難易度
・必要な勉強時間
・資格取得のメリット
目次
キャリアコンサルタント試験とは
キャリアコンサルト試験とは、企業や公共機関などでキャリアコンサルティングを行う専門家として「キャリアコンサルタント」と名乗るための国家資格試験です。
試験は、学科試験と実技試験(論述および面接)で行われます。

個別の受験が可能ですが、両方の試験に合格することで、キャリアコンサルタントとして名乗ることができます。
受験資格は以下のように示されています。※いずれか一つを満たせば受験可
| 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方(平成 28 年 4 月から開講された講習) |
| 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談 に関し 3 年以上の経験を有する方 |
| 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方 |
受験料は以下です。
| 学科と実技 | 38,800円 |
| 学科のみ | 8,900円 |
| 実技のみ | 29,900円 |
受験するためには受験資格を満たす必要があり、いくつかの申請書類を提出があるため、受験を考えている方は公式サイトを確認する必要があります。
参照:日本キャリア開発協会
キャリアコンサルタント試験の難易度は?
ここでは、第30回の試験結果と過去5回分の合格率の推移から、キャリアコンサルタント試験の難易度を解説します。
第30回キャリアコンサルタント試験の結果
▼学科・実技の試験結果
| 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 学科 | 4,212 | 3,916 | 3,038 | 77.6% |
| 実技 | 4,309 | 4,095 | 2,580 | 63.0% |
▼学科・実技両方受験者の試験結果
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 学科・実技両方語学者 | 3,190 | 1,808 | 56.7% |
▼学科・実技の平均点
| 学科(100点満点) | 実技(150点満点) | 実技 | 実技 |
| 論述(50点満点) | 面接(100点満点) | ||
| 75.6 | 91.5 | 31.9 | 60.3 |
参照:キャリアコンサルティング協議会|第30回試験結果データ
学科よりも実技の難易度が高いことが分かります。
両方受験する場合は、実技の対策を徹底的にすることで、合格可能性を高めることができるでしょう。
キャリアコンサルタント試験合格率からみる難易度
過去5回の試験の合格率の推移グラフを見てみましょう。

グラフの合格率の推移からキャリアコンサルタント試験の難易度は以下のように言えます。
キャリアコンサルタント学科試験の難易度
第27回で一時的に60%程度まで下がりましたが、その後は右肩上がりで推移し、第30回では約80%に達しています。
回によって難易度の変動が見られるものの、近年の傾向としては合格しやすい状況にあります。
キャリアコンサルタント実技試験の難易度
合格率は60%台で推移しており、学科試験よりも難易度が高いです。
常に3割以上の受験者が不合格となっているため、面接や論述などのアウトプット対策が合否を分けるポイントとなります。
キャリアコンサルタント試験の勉強時間
キャリアコンサルタントの勉強時間の目安は、150時間から250時間と言われています。
ただ、実務経験がある人は、実技に関して時間はあまりとられないため、学科試験のためにおさらい程度の時間だけに収まり、少ない時間で資格を取得することが可能でしょう。
基本的には受験資格獲得のために、養成講習を受けることになるので、独学で長時間勉強するというより、講習を受ける時間と復習の時間と考えると良いです。
キャリアコンサルタント資格のメリット
キャリアコンサルタント資格は実務や転職など様々な場面で役立つ資格です。
ここでは、3つの場面でのメリットを解説しているのでぜひ参考にしてください。
国家資格であるため信頼性が上がる
キャリアコンサルタントは2016年に国家資格化され、国に認められた専門家という「客観的な証」がつくようになりました。
有資格者だけがキャリアコンサルタントとして名乗れるため、名刺やSNSのプロフィールに明記するだけで、クライアントや企業からの初期信頼が圧倒的に高まります。
これにより、初対面の相手であっても安心して相談を任せてもらえる土壌が整います。
副業や独立を目指す際にも、この信頼性は強力な武器となるでしょう。
キャリアに関する専門知識がつく
資格の学習を通じて、理論に基づいた体系的なアプローチが身につきます。
自己理解や仕事理解の手法を論理的に学ぶことで、相談者に対して「なぜそのワークが必要なのか」を明確に言語化できるようになるでしょう。
さらに、労働関連法案やメンタルヘルス、リカレント教育といった最新の社会情勢も試験範囲に含まれます。
こうした広範な知識を習得することで、複雑化する現代のキャリアの悩みに対し、感情論ではない多角的な支援が可能になります。
転職に強い
近年、従業員の自律的なキャリア形成を支援する企業が増えており、人事・採用部門においてこの資格は高く評価されます。
社員の定着率向上や組織活性化に貢献できる証として、キャリアアップの強力なアピール材料になるはずです。
また、人材紹介・派遣業界でも優位に立ちまわることができます。
キャリアアドバイザーとして働く場合、国家資格を保持していることは「質の高いコンサルティングができる担当者」というブランドになります。
他者との差別化が図れるだけでなく、年収アップや役職登用の交渉材料としても有効です。
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キャリアコンサルタントのキャリア
キャリアコンサルタント資格を保有することで、様々なキャリアを歩むことができます。
ここでは、代表的な4つのキャリアを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
企業内キャリアコンサルタント
企業内キャリアコンサルタントは、従業員を対象とした「セルフ・キャリアドック」の実施や、メンタルヘルス対策、研修企画などを行います。
定期的な面談を通じて社員の本音を引き出し、離職防止やモチベーション向上へと繋げます。
この役割の魅力は、組織の内部から個人の成長を長期的に見守れる点です。
一人ひとりの変化が組織全体の生産性向上に直結するプロセスを実感できるため、人事・労務のプロフェッショナルとして大きなやりがいを感じられるでしょう。
参照:厚生労働省委託事業 キャリア形成・リスキリング推進事業「セルフ・キャリアドッグとは」
公共機関での求職者支援
ハローワークやジョブカフェといった公共機関では、求職者と企業の橋渡しを担います。
履歴書・職務経歴書の添削から、面接指導、就職セミナーの講師まで、支援内容は多岐にわたります。
ここでの仕事内容は若年者から高齢者、障がい者支援まで、非常に幅広い層の相談に乗ることです。
短期間に圧倒的な数の面談経験を積めるため、コンサルタントとしての力を養うには最適な環境でしょう。
教育機関
教育機関では、大学のキャリアセンターなどで、学生の就職活動支援や将来のキャリア形成をサポートします。
進路相談はもちろん、インターンシップの推進やキャリア教育科目の運営など、学生の人生の岐路に立ち会う仕事です。
若者の「社会への最初の一歩」を支える喜びは、教育機関ならではの魅力です。
自己理解が未熟な学生が、面談を通じて自信を持ち、自らの道を見つけ出すプロセスを支援できます。
最新の就職市場の動向と、アカデミックな知見の両方を活かして活躍可能です。
独立・フリーランス
特定の組織に属さず、自らのスキルを商品として活動する道も開かれています。
個人向けのカウンセリングや企業研修の講師、キャリアに関する執筆活動など、働き方の自由度は非常に高いのが特徴です。
「IT業界専門」「ワーママ専門」といった特定の領域に特化することで、希少価値が高まり、高単価な案件獲得も現実的になります。
自身のライフスタイルに合わせて仕事量を調整できるため、理想的なワークライフバランスを実現しやすいキャリアといえるでしょう。
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キャリアコンサルタントとしてのキャリアを始めよう
キャリアコンサルタントは、高い専門性と国家資格としての信頼性を兼ね備えた魅力的な資格です。
試験は学科・実技ともに合格率60%台以上で推移しており、養成講習を中心に150〜250時間ほど適切に学習すれば、十分に合格を目指せます。
取得後は企業、公共機関、教育現場、独立など多方面で活躍が可能です。
相談者の人生を支えるプロとして、新たな一歩を踏み出しましょう。

