組織人事コンサルタントは、人材業界の中でも上流の仕事と言われることが多く、目指している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
私も多くの人材業界の転職を支援してきました中で、
「組織人事コンサルタントになる為のキャリアパスが分からない」
「そもそも未経験から人事コンサルタントになれるのか」
といったような質問を多くいただいておりました。
したがって本記事では、人事組織コンサルタントの仕事内容、年収、転職難易度、転職方法などについて、解説していきますので、是非最後までご覧ください!
そもそも組織人事コンサルタントとは?
概要について
組織・人事コンサルタントは、クライアントの組織や人事に関連するあらゆる領域に対してコンサルティングをおこないます。組織・人事に関わる様々な分野が対象となります。 具体的には、下記のような内容になります。
・採用人事戦略、人材育成、人事評価制度
・組織の現状診断、組織構造の変革
・グローバル人事マネジメント
・次世代の経営者や幹部の育成 組織
人事コンサルタントは、クライアントの経営戦略の根幹に関わり多くの機密事項を取り扱う為、良識やモラル、コンプライアンスへの意識の高さが重要視されます。
また、近年は積極的にグローバル進出を行う企業も多く、多様性への理解や英語を中心とした他言語でのコミュニケーションなども重要となってきています。
主要企業について
①ブティック系(代表例:マーサー・ジャパン、タワーズ・ワトソン、コーン・フェリー・ヘイグループ)
総合型と比較すると規模感こそ劣るものの、独自の手法やフレームワークを駆使して、他社との差別化を図っています。
ITコンサルの機能については基本的に自社内に持ちませんが、最近ではクライアントのニーズに応えるため、規模拡大やITコンサルの機能の充実を図るファームもあります。メインの業務は制度系やチェンマネ系となります。
②総合系(代表例:アクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティング、PwCコンサルティング)
自社内に人事以外のサービス領域やITコンサルティングの専門知識を持ち、戦略策定からシステムの導入・定着まで一貫して提供するファームを指します。
例を挙げると、報酬に関する業務は会計と密接に関連し、自社内でサービスを完結できるのが強みです。
また、Big4と呼ばれる世界の4大監査法人のバックグラウンドを持つファームもこのカテゴリーに含まれ、監査機能を持つことが強みです。制度設計やチェンジマネジメントの他にも、業務改革に関わる従業員が比較的多い傾向があります。
組織人事コンサルタントの仕事内容
以下に記載する仕事内容が全てでは無いですが、組織人事コンサルタントの代表的な仕事内容を紹介していきます。
採用・人事戦略の策定
クライアント企業のニーズやビジョンに基づき、効果的な採用戦略や人事戦略を策定する。人材獲得の手法や目標設定、タレントマネジメントなど。
人材育成カリキュラムの構築
クライアントの業界や組織文化に合わせたカスタマイズされた人材育成プログラムを作成する。トレーニング、コーチング、メンタリングなど。
組織・人事評価制度の刷新
現行の評価制度を分析し、クライアントのニーズや業界のトレンドに沿った新しい評価制度を設計する。パフォーマンス評価、報酬制度、キャリアパスの設計など。
組織構造の改革
クライアントの組織構造やプロセスを評価し、効率性や柔軟性を向上させるための改革を提案する。組織再編、役割と責任の明確化、チームビルディングなど。
戦略目標の設定
単純なコスト削減だけでなく、クライアントの戦略目標に合わせた具体的な目標設定を支援する。離職率の低減や専門家の育成制度の構築など。
グローバル人材戦略の開発
グローバル市場での競争力を高めるための人材戦略を開発する。異文化間のコミュニケーション、異文化適応能力の育成、国際的な労働法や規制への適合など。
組織人事コンサルタントのリアルな年収とは
ここまで、組織人事コンサルに対する概要、及び仕事内容等に触れてきました。
人気が高い職業である一方で、本当に稼げる職業なのでしょうか。
大まかの年収推移の目安にはなりますが、リーダーの元で働く約3年程度までは年収500万円~700万円前後となり、5年目以降で1,000万円前後となることが多いでしょう。 プロジェクトリーダークラスになると、年収1,500万円前後となるでしょう。
こうした数字からわかる通り、人材業界の平均年収と比べても高く、更には基本的に「固定給」の割合が大きい為、人材業界の営業職等と比べても安定して収入を確保できると言えます。
特にコーン・フェリーやマーサー、BIG4等の外資コンサルティングファームは年収が伸びやすい傾向にあり、リンクアンドモチベーションなどの日系ファームの方が年収面で劣ることが多いと言えます。
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未経験から人事組織コンサルタントへの転職は可能?
結論からお伝えすると、可能です。
中途では未経験にも採用間口を広げている企業は多く、
適切な対策を実施することで転職成功も十分に狙えます。
その中で、特に有利に働く経験としては、他領域でのコンサルティング経験、人事の実務経験、人材業界の経験が挙げられるため、それぞれ解説していきます。
他領域のコンサルから転職
人事組織コンサルタントとして必要な能力に、ロジカルシンキングやフレームワーク、プロジェクトマネジメント能力などがあり、これらはどの領域のコンサルティングファームでも概ね求められるものであると言えます。
そうしたコンサルタントとしての素地が育成されている方については、転職時も有利に働くと言えますね。
人事から転職
人事組織コンサルタントは企業の人事領域に対する外側からの支援であり、内部で実務を経験している人事は知識面でのキャッチアップが早い為、ファームの採用ターゲットに入っていることも多いです。
但し、多くの組織人事コンサルティングファームでは、比較的クライアントの規模感が大きいor成長企業であることが多く、そうした環境での人事経験が無い場合は、経験が活かしにくいともいえます。
自身が経験してきた規模感や人事の業務領域が活かせるファームを選択することが重要と言えるでしょう。
人材業界から転職
意外と知られていないのが、人材業界からの転職。
特に人材紹介においては、”採用人事”に近い動きをする他、
企業の採用に対してコンサルティングを加え、入社までの実務のフォローアップも実行する為、採用のプロとして成熟した方が多いです。
総じてポテンシャル採用をしているファームに限定されますが、
人材業界から組織人事コンサルへの転職も可能性としては十分にあるでしょう。
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人事組織コンサルタントに求められるスキルとは
ここまで年収面を含め、
組織人事コンサルタントについての概要を追ってきました。
それでは実際に転職する際、どのような力が求められるのでしょうか。
コンサルタントとしてのスキル
●論理的思考力
問題を分析し、解決策を展開する際に、論理的で体系的なアプローチが必要です。仮説を立て、根拠を持って意見を主張し、論理的に説得する力が求められます。
●コミュニケーション力
クライアントや関係者と円滑なコミュニケーションを図ることが不可欠です。これには、優れた対人スキル、適切な情報伝達能力、そして抵抗勢力を理解し説得するための能力が含まれます。
●プロジェクト推進力とマネジメント力
プロジェクトの推進や実行に必要なスキルです。計画の策定から実行までをリードし、関係者を統括して目標を達成するための能力が求められます。
人事組織領域の専門性
人事領域に関わる専門知識を持っていることが重要です。
特に人事から転職する際には、人事業務の中でも”自身の強み”を明確に持っていることが重要です。
人事領域(制度、育成、業務改善、システム導入など)での業務経験や知識がある方は即戦力として選考を有利に進めることができるでしょう。 採用ターゲットが拡大し人事未経験者を採用するケースも増えてきていますが、事業会社人事部門などを経験後コンサルタントに転職するケースが多いです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
組織人事コンサルタントは多くの人にとって理想とする職業であることが多いですが、
適切な準備を重ねることで未経験からでも十分に狙える職種です。
少しでも参考になっていれば幸いです!
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最後までご覧頂きありがとうございました!